予備校講師のつぶやき 〜教育改革がいきる力を育む〜

地方在住の予備校講師(英・国・小論文) STARWARSが何より好き (SNOOPY、チェブラーシカは別格扱い)

「教育」産業と「受験」産業

前期日程の合格発表もほぼ出そろいました。

いろんな塾で、表通りから見える場所に、恒例の「合格実績」とやらを掲示しています。とても大きな「見やすい」文字で。

しかも、まともに講義を受けていない生徒まで「合格実績」とやらに加算してたりもします。

 

これ、本当に納得いかないんですよね。

 

当たり前のように、国立→私立の順、東大・医学部→他大学の順、つまり、偏差値・難易度の高い順に並んで行くわけです。

合格者掲示そのものをやめてはどうか?」とつめよったことがありますが、「宣伝効果が、、」「他の塾予備校もやってるから、、」などと言い、「検討する」といったまま放置でした(笑)

 
 
以下は、心の叫びです。
馬鹿野郎!
そんなもの、どうだっていい。
「この合格者掲示の僕の名前の前で、先生と一緒に写真とりたかった」といってくれた彼。
とても嬉しかった。
「はしっこになるから(偏差値低いから)私は掲示しないでください」とはずかしそうにいった彼女。
励ましはしたけど、返す言葉がなかった。
家庭の事情はみんな違い、県外に出れない生徒もたくさんいる。それでも、「先生みたいな教員になります」ていってくれた奴、誰にも言えない家庭の苦しみ・憤りを僕だけに泣きながら打ち明けてきた奴。。
 

 

僕が常に生徒に言い聞かせているのは、「結果よりも過程」という言葉。

偏差値なんてものは、所詮「人気度」。関東関西の都心に行きたい人が多いため都心の偏差値は上がり、また、学費が安い方がいいので、国公立の偏差値も上がる。

しかし、「受験」産業は、その「偏差値」を売り物にし、産業=ビジネスとしてなりたっている。

 「受験」産業にいるんですね、僕は。
でも、僕だけは「教育」を貫きます。
ほんと毎年思います。「結果よりも過程」。
 
周囲の誘惑を絶ち、自分との葛藤を経験し、論理的思考・知識教養の体系化を身につけて巣立っていく僕の生徒たち、これから先の「生きる力」を少しは身につけられたかな、と。その過程に付き添ってあげられる仕事、ありがたいなぁ、と。
 
自己矛盾もありますが、この仕事の真の意味を忘れずに、新年度も自分流を貫こうと思いました。
すみません。愚痴です(笑)