予備校講師のつぶやき 〜教育改革がいきる力を育む〜

地方在住の予備校講師(英・国・小論文) STARWARSが何より好き (SNOOPY、チェブラーシカは別格扱い)

" A Bronx Tale"  〜ブロンクス物語 / 愛につつまれた街〜

 

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父親とは何か」
 
直接胎内から産むことのできる女性(母親)の持つ我が子に対する「母性」は、何よりも強い愛を産む(中世には「心の闇」とまで表現されていました)
 
では、産むことのできない男性(父親)は、我が子にとっていかなる存在であるべきか
僕なりの答えが見えかけた映画があります。
 
 
 
 

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「"A Bronx Tale" 〜ブロンクス物語〜 」(1993 米)
 
オフ・ブロードウェイの作品(一人芝居)を、ロバート・デニーロが初監督・主演した作品です。
 
デ・ニーロ扮する父親は、息子のためを想い不器用ながらも精一杯接する、そんな父親に育てられながらも、街の顔役的ギャングと親しくなっていく息子、親の愛に気づけていない彼。
誰しもが一度は経験したことがあるような親子間の微妙な空気を、見事に表現しています。
 
デ・ニーロが息子に度々発する
「才能を無駄にするな」
という言葉。
「人生は選択だ、選択の積み重ねが人生をかたち作る、才能を生かすも殺すも結局は自分の下す選択次第なのだ」
 
 
 
 
価値観の多様化した現在、社会構造も変わりました。「家庭のあり方」もそうでしょう。
かつて僕の時代には「父親参観」「母親参観」というものがありました。しかし、今の時代、ひとり親世帯数は当時の何倍も増えました、ですから、そのような表記はされません。 
 
父親・母親でなければできないこと、確かにそれもあるでしょう。でも、ひとり親家庭の子供達でも、たくさんの本にも出会えます、たくさんの映画にも出会えます、そして、たくさんの人間にも出会えます。でも同時に、周囲の環境、価値観、もっと言えば、身勝手な大人の都合。わがままに振り回されているのも事実です。
 
僕の生徒にも当然ひとり親家庭の子供たちはたくさんいます。家庭の事情から、アルバイトをしながら高校、予備校に通う生徒もいます、でも、彼らの目から光は消えていません。
父親がわり、とまではいいません。でも、そんな彼らに、僕が普段、講師として関わる中で、今後長く続く彼らの人生において意味ある出会いとなり、少しでも力になれることを願っています。
 

 

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